東京で見つけた鮒寿司アイスの理想的な現実の形

2012年3月12日

前回も書きましたが、先週東京に行ってきました。
色々楽しんできましたが、帰る前の東京駅周辺で
お土産を物色中に気になるお菓子を見つけました。

既に知っている人もいるかとは思いますが、
流行に敏感ではない私は、これを発見して
ちょっとウキウキしているのであります。

<大丸東京店 一階のお菓子売り場>

<大丸東京店 一階のお菓子売り場>


東京駅八重洲口方面に大丸東京店が隣接していて
通路からそのまま入れるのですが、そのフロア一面に
お菓子類、いわゆるスイーツが売られています。

その1コーナに銀のぶとうというお店があって
そこで売られていたのチーズケーキ白ららというお菓子です。
冷蔵洋菓子で持ち帰りの時間が一定以上掛かると(2時間以上だったかな?)
保冷剤と保冷バックが必要になります。

<チーズケーキ 白らら>

<チーズケーキ 白らら>

自宅用の土産に2個買って帰りました。
帰宅して早速食べてみましたが、封を開けた瞬間に
フワッとかすかにチーズ系の発酵臭が漂います。

スプーンですくって容器に小分けしますが、
感触もフワ〜ッとしていてホイックリームをすくうような感じです。

味はチーズケーキとヨーグルトの中間のような味ですが
あっさり目で美味しいです。1つで3〜4人分とありますが
こういう味の好きな人なら丸ごと一個は食べてしまいそうです。
私は食べられますね。

このチーズケーキ白らら、私が開発に関わっている
鮒寿司アイスの完成の1つの形として理想とする形だなぁ〜と思いました。
だからこそピンと来て、思わず買ってしまったわけですが
いや〜美味しいですよ〜〜。
鮒寿司アイスもこんな風に仕上げたいなぁ〜

レアチーズ系のお菓子の好きな方、いかがですか?

<内部リンク>
鮒寿司アイス

<外部リンク>
かご盛り 白らら – 銀のぶどう
大丸東京店フロアガイド(一番右側の中央) 

他の人がアップしている白ららの動画

発酵食って、ブームなの?

2012年3月3日

3月4、5日と東京に出掛けます。
その際に自由時間も若干ありますので
何か発酵食品に関して、東京でネタを仕入れられないか
調べていました。

googleで「発酵食 食事 東京」と検索してみると
豆種菌」というお店がど〜ん!と検索結果に表示されます。

メディアの取材や、この店を利用された人の書込みも
多いようで、この一軒の店でかなりの情報量です。
ちょっと気になります。

このように多くの人が何かしら書きたくなる
その背景って何なのか?
食べログに掲載されたこの店への口コミなどを参照し
独断と偏見で分析してみました。

ちなみに
残念ながら、今回の東京行きではスケジュールが合わず
このお店へ出かけ、食事をする事は出来ませんでしたが…。

私のかなりショートカットな分析です。(^^ゞ
お店は震災前から営業をされており、
その当時から、うまく今の時代の「要望」や「欲求」を
捉えられたのだと思います。

それに加えて、昨年の震災で発生した原発事故は
それまでの食事の見方を変えてしまうような
影響もあったと思います。

では、その「要望」や「欲求」とは何なのか?
食べたり飲んだりする事が、健康や美容につながる食事
という事でしょうか?

発酵という言葉には、それらを叶える力がある
というイメージも持たれているのかもしれません。

機会があれば一度食事をしてみたいな〜と思っています。

余談ですが、ポッドキャストを作成した後で
東京に和歌山出身の女将さんが切り盛りする
ナレズシの店があるのを発見しました。

「目黒かっぱ」学芸大近くだそうです。
色んなナレズシが手軽に食べられるそうです。
こんな店、滋賀には無いんじゃないかなぁ〜?

私はこの目黒かっぱという
居酒屋も気になります。

何だか、重箱の隅をつついたような
東京行きのネタ探しになってしまいましたね。

<外部リンク>
検索キーワード==> 「発酵食 食事 東京」
食べログの記事==> 口コミ一覧 – 発酵食堂 豆種菌 まめたんきん[食べログ]
検索キーワード==> 学芸大学駅東口 目黒かっぱ


より大きな地図で 鮒寿司の壁 マップ を表示

家庭で楽しめる、ちょっと小洒落た鮒寿司の楽しみ方

2012年2月24日

今回は頂き物の鮒寿司の話です。

鮒寿司の食べ方の楽しみ方は色々ありますが、
今回は生ハムをスライスして食べるような感じで
薄くスライスして鮒寿司を楽しみました。

元々上品な鮒寿司ですが、薄くスライスする事で
舌にのせるとトロけるような食感と、
爽やかで軽やかな酸味が感じられ、
しかも旨味もしっかりした鮒寿司でした。

(↓黄緑色の三角をクリックすると音声が流れます)

MP3ファイルDL

<内部リンク>
鮒寿司の乳酸菌の活躍する温度って?
酔狂(2)鮒寿司と塩 その1
鮒寿司の二度漬けは失敗だった
生まれて初めて、自分で漬けた鮒寿司の桶出しをしました。切り方は?
発酵飯もうま〜い!とバクバク食べらる鮒寿司を作ってみようかなぁ〜
超えたものだけが知る味の秘境とその仲間のコミュニティ 2rdオフ会
おいしい鮒寿司、発酵を止める
発酵探検隊 第一弾 徳山鮓(2)
徳山鮓 2度目の夕べ 料理編

<フルーツのような軽やかな酸味が印象的>

<フルーツのような軽やかな酸味が印象的>

上の動画中に挿入した元の動画⇩

滋賀県湖北の冬から春へ〜 オコナイ

2012年2月15日

滋賀県湖北地方はまだまだ地表は雪に被われていて
空は鉛色にどんより重く、吹く風も差すように冷たいです。

春の兆しはまだありません。けれど、
その気配が日に日に近づいているのを感じています。

滋賀県湖北地方は雪国です。
近年の積雪量はそう多くないですが
それでも山間部では近畿地方で唯一の
特別豪雪地帯に指定されているほどです。

<オコナイが済んで曇りがちの空に青空が見られる季節になってきました>

<オコナイが済んで曇りがちの空に青空が見られる季節になってきました>

雪に埋もれて生活する暮らしは、そうでない所に比べ
春を待ち望む気持ちがより大きいと思います。

今でこそ、私たちは気晴らしに雪の無い暖かい地域へと
気軽に出掛けられたりできます。
けれど、そう気軽に地域外へ移動が出来なかった
昔の人々は尚更、春を待ち望んだ事だったと思います。

そんな地域柄が育んできた文化というものが
湖北地方にはあります。

それは「オコナイ」と呼ばれる宗教行事です。
オコナイは各集落単位で行われ、
開催日は1月から3月まで各集落でまちまちです。
神式もあれば仏式もあります。
各神社やお寺の年中行事ではなく
あくまで集落の行事なんですね。

<今年の私の組の当番宿のお宅>

<今年の私の組の当番宿のお宅>

私の集落では2月の第2日曜日に(以前は2月14日と決まっていた)
11組に別れた、それぞれの組の当番宿から鏡餅と神酒を持ち、
鐘を叩き鳴らしながら行列を成して神社に向かいます。
神社で11組の氏子が一堂に会し祭儀を行います。
オコナイの起源や意味につては色々な見解がありますが
定かな事は私には分かりません。

2月の第2週とは、二四節気でいう
「立春」と「雨水」のあいだの頃となります。

立春(2月4日頃」は冬至と春分の中間に当たり、
暦の上ではこの日が寒さの頂点となるとの事です。
また、「雨水(2月19日頃)」は空から降るものが
雪から雨に変わって雪が溶け始めるころとの事です。

「雨水」を迎える頃になると暖かい地方では春一番が吹き、
鶯の鳴き声が聞こえ始める地域もあるそうで、
昔から農耕の準備を始める目安とされてきたそうですね。

私の集落でのオコナイのある2月の第2週頃は
天気が荒れて雪が降る、と昔から言われていますが
今年のオコナイはまさにそんな天候でした。

<鏡餅と錫の神酒す(ミキス)を持って境内に入る>

<鏡餅と錫の神酒す(ミキス)を持って境内に入る>

私は昨年一年間、集落の役員として
深く集落のマツリゴトに関わってきました。
役員の仕事を通じて、オコナイの祭事は
冬の峠を超えてこれから春に向かう大きな節目を
実感する日なのだと、改めて感じました。

その感覚は、この地で何百年、千数百年と農耕を繰り返して来た
先祖の人々とも、思いが重なるように思います。
この時期、これから春を迎えるにあたって命の再生を予感し、
五穀豊穣を先取りして祈る、そんな感じでしょうか。

それから、マツリゴトの人事の節目として
これから始まる一年、またはこれまでの終わった一年をハッキリと実感する。
これも代々受け継がれて来たオコナイのあり方だと思います。

そうやって、集落の同一性と持続性
保たれて来たのだと思いました。

季節は巡りますが、一年前とは同じではありません。
四季は螺旋状に繰り返し、私たちは年を経ます

<さぁて、これからの一年はどこまで行けるかな>

<さぁて、これからの一年はどこまで行けるかな>

はてさて
以上に書いた事は、農業と共にあった千数百年来の
日本が日本である所以の根幹の部分だと思うんですね〜。

「農業と共にある」とは頭や感情で分かっていても
実際に生産農家として生計を立てているのは私の集落では1%程です。
湖北全域、どこも似たり寄ったりではないでしょうか。

少なからざる地元の人々にとって、オコナイという仕組みと
自分のライフスタイルが共振しなくなっているとしても、
それは仕方ない事なのかもしれません。

けれど
律令以前からあった鮒寿司が「臭い」だの「高い」だの
一部で言われながらも、未だに商売だけでなく
一般家庭でも存続しているように、
オコナイが各集落の農業から離れた人々によって
今なお自律的に存続している事実。

滋賀という地域、またその湖北という地域に、
日本のルーツにまで遡れるような
大いなる不易があるように思えます。
いかがでしょうかぁ?

<残雪の中からチューリップの芽が出始めています>

<残雪の中からチューリップの芽が出始めています>

<外部リンク 〜 こんな本が参考になります>
近江の宮座とオコナイ (日本宗教民俗学叢書)
近江祭礼風土記 (1960年)
神々の酒肴―湖国の神饌

オコナイ―湖国・祭りのかたち (INAX BOOKLET)

身崩れした、『とろける鮒寿司』を限定5セット

2012年1月19日

前回の記事<酔狂(2)鮒寿司と塩 その3>でも
書きましたが、2011年に漬けた鮒寿司は桶の上層部は
発酵が進みすぎて、桶から取り出す時に身崩れしてしまいました。

発酵に関わる塩の作用についてはここでは省略しますが、
この身崩れする程発酵が進んだ鮒寿司を
『とろける鮒寿司』として割引販売したいと思います。
限定5セットです。

身崩れして頭や尻尾が取れたりしていますが、
その他はいわゆる通常の鮒寿司です。
この桶では塩を効かせていない分あっさり味です。

<とろける鮒寿司>

<とろける鮒寿司>

小ぶりの物を2匹分入れて真空パックしてあります。

腹の卵の部分はスライスして食べるのも良しですが、
折角のとろける鮒寿司ですので、鮒の身と発酵飯を
刻みネギなどと一緒に混ぜ合わせ、お好みで醤油を数滴
若しくはワサビを効かせたりして食べるのがオススメです。

私はそれを箸で一掴み、熱々〜の白ご飯の上に載せて
ハフハフしながら食べました。いや〜美味しかった。

どうぞ、お試しあれ!

<少し醤油を垂らしワサビを加えて>

<少し醤油を垂らしワサビを加えて>

販売はこちら ==> 『ニゴロブナ メス 身崩品 250g』

<内部リンク>
酔狂(2)鮒寿司と塩 その3