発酵飯もうま〜い!とバクバク食べらる鮒寿司を作ってみようかなぁ〜
2011年8月14日
新宮でさんまの馴れ寿司を食べて以来、
私は鮒寿司で試してみたいある思いつきを
頭の中でグルグルと反芻しておりました。
鮒寿司を食べると言った時には、
皆さんは発酵した魚を食べることをイメージされると思います。
しかし、和歌山新宮の馴れ鮓は発酵したご飯も食べることを
前提としてハッキリ打ち出しているように思いました。
<さんまの馴れ鮓>
東宝茶屋のご主人は
「この辺りは滋賀と違って平地も少なくお米はあまり採れません。
だから発酵に使うとしても、それだけではもったいなくて
ご飯も一緒に食べる前提で馴れ鮓を考えてきたと思いますね」
というような事をお話しされていました。
確かに、新宮のさんまの馴れ鮓は
乳酸発酵なのにあっさり味で塩気も少なめです。
私は主食としても特に問題はないなぁ〜と思いましたし
実際にぺろりと一匹分を食べられてしまいました。
滋賀にも鮎や鯖の馴れ寿司があります。
しかし、これらは鮒寿司と同じく、どちらかと言えば
酒のツマミ、ご飯のおかず、といった副食的な位置づけですね。
(私が知らないだけかもしれませんが)
鮒寿司程明確ではありませんが、
主食として発酵したご飯も一緒に食べる食べ方は
多数派ではないように思います。
<くつき新本陣 鯖のなれずし スライスパック>
ならば、発酵飯もうま〜い!とバクバク食べらる鮒寿司を
作ってみようかなぁ〜、とそんな事が頭の中を
ぐるぐる回っているのですね。
発酵したご飯がバクバク食べられる事を条件に色々考えてみますと〜
1、塩分濃度は濃いと量が食べられない。
2、乳酸発酵が進んで酸度が強すぎると量が食べられない。
・・・・・・・・↓
3、そうすると、発酵を浅くするのはどうか?いわゆる早馴れですね。そして減塩。
4、しかし早馴れ(発酵期間が短い)で、しかも丸ごとの鮒を漬けてでは身が柔らかくなるのか?
5、早馴れが可能なように鮒寿司を切り身にしてから漬けるならどうか?
6、それも良いが、高級感がなくならないか?
・・・・・・・・↓
7、ならば昨年漬けた鮒寿司を取り出し、ご飯を漬け替えで早馴れ作ってみれば?
8、昨年それ試して鮒寿司が溶けてしまったが…
9、ん〜、新宮ではさんまの熟れ寿司は3〜4週間の発酵と言っていたから、それ位で試してみたら?
というような思考が零コンマ三秒程、頭の中を駆け巡った訳ですw。
ならば試してみようということで、試してみました。
昨年の鮒寿司の桶から10匹鮒寿司を
取り出して発酵したご飯を取り除きます。
予め炊いておいたご飯に漬け直します。
作業はこれだけです。
けれど、ちょっとこだわって発酵したご飯も美味しく食べる為に
1、お米はそのまま炊いて食べても超美味い!近江の環境こだわり米のコシヒカリ。
2、米を炊く水は平成の名水百選にも選ばれた地元の名水「堂来清水」を使用しました。
<米所 近江のお米 8月3日撮影>
小さい漬け物桶に5匹ずつ、3週間後と4週間後に開ける予定です。
吉と出るか、凶と出るか、出たとこ勝負のお楽しみ。
米は無洗米じゃなくてちゃんと研ぎましたよ。
といっても、そんなに美味い米の炊き方詳しくないから
ツッコミは無しでお願いします。
<関連リンク>
「ただ30年ものの熟れずしを食べるためだけに新宮市へ 3/3」
「平成の名水百選 堂来清水(どうらいしょうず)の水を汲みにゆく」
「姫野カオルコ氏の鮒鮨の話から」
「鮒寿司ではない、鯖のなれずしをお試しパックで食べた」
「酔狂(4)鮒寿司と水」