鮒寿司の味わい方 発酵飯の量とスライスの厚み

2010年6月12日

鮒寿司って、どう食べますか?

基本は酒の肴、または御飯のおかずとして
スライスしたものを食べますよね。

まず、発酵飯の取り扱いはどうします?

物の本や、ネットの記事では発酵飯は食べない
書かれている事が殆どです。発酵飯は乳酸菌の固まりですから
とても酸っぱいです。しかも塩分もあります。
箸の先で摘む程度を口に含む分にはいいですが、
一度に沢山は食べにくいものですね。

でも発酵飯は乳酸菌がいっぱいだし、発酵によって
作られるビタミンB群や、乳酸によって融けた出した
鮒のカルシウムが乳酸カルシウムとなってご飯の方に
染み出していたりなど、とても高滋養なものだそうです。

ですから、食べ易い量を残して一緒に食べるのが
良いように思いますね。

発酵飯で覆われた状態の鮒寿司は大量の乳酸菌によって
腐敗菌の付着や増殖を拒絶している状態ですから
食べる直前まで覆われた状態の方が、状態は良いですね。
発酵食品ですが、鮮度が良いという表現を使っても
良いように思います。

で食べる前に、つまりスライスする直前に
(1)指の腹で荒く削り落して若干発酵飯が残る程度で一緒に食べる、
または(2)もう少し綺麗に分離して、発酵飯だけを別に添えて
酒のつまみとして箸で摘む、
こんな感じで発酵飯も食べるのが良いように思いますね。
(下の方に掲載した写真、(1)は徳山鮓、(2)は湖里庵のパターンかな)

ではスライスの厚さはどの程度ですか?

私はスライスは薄めの方が好きです。

以前フナズシ品評会に参加した時にエントリーされていた
色んな鮒寿司のスライスの一例です。

<飯を多く残した鮒寿司>
<飯を多く残した鮒寿司>

2〜3mm程度にスライスされています。

<厚めにカットされた鮒寿司>
<厚めにカットされた鮒寿司>

こちらは5mm以上はありまます。

<11番 鮒寿司先生の近藤さんの鮒寿司>
<品評会で優勝した鮒寿司>

厚みは2〜3mmです。斜めにスライスしていますので
若干厚く見えます。

厚みが厚いと味わいの濃度は濃くなります。
勢い良く口の中にその味が広がるわけです。
が、やはり皮の部分は噛み切りにくくなるし
万が一、好きではない味だった場合も、
口いっぱいにその味が広がります。

逆に薄い場合は、食感としては食べ易くなります。
ただ味の薄い鮒寿司だった場合は、味を楽しめないと思います。
旨味の詰まった鮒寿司なら、薄いスライスの方が
食感も良いし、ゆっくり味わいながら
口の中で融けていくような感じです。

ちなみに、下の二枚は徳山鮓湖里庵の鮒寿司です。

<7品目 鮒鮓アップ>
<徳山鮓 鮒鮓アップ>

徳山鮓の鮒鮓 かなり薄めです

<湖里庵の鮒寿し 尻尾は厚めですが卵の箇所は3mm程度でしょうか>
<湖里庵の鮒寿し 尻尾は厚めですが卵の箇所は3mm程度でしょうか>

鮒寿司を味わう時に、厚みの加減はかなり重要だと思いますね。

最後に手作りフナズシ品評会2010」 の総評です。総評は6:23過ぎからです。

<内部リンク>
徳山鮓湖里庵の記事
鮒寿司が食い放題!「手作りフナズシ品評会2010」に参加(1)

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