イメージすると相手の顔が見えてくるか
2011年12月15日
今年の夏は、縁あって福島の大学生と交流をしました。
私は地元であっぱれ祭りというYOSAKOIの手法を取り入れた
祭りの運営に関わっています。
表向き、今年はあっぱれ祭りを開催するにあたり
震災支援関連の事業を盛り込むという課題がありました。
具体的には募金活動をするということや、
会場の模擬店の一部で東北の物産ブースを設ける、
などの企画になります。
多分そのまま事務的に企画を実行して、
寄せて頂いた募金を被災地へ届けるというだけでも、
それはそれで貴重な震災支援活動であったと思います。
しかし、私は可能なら顔が見える関わり方や
活動をしたいと思いました。
それで、順序は逆なのかもしれませんが
行政では滋賀県が福島県の支援を担当する事になったことや、
札幌で開催されるYOSAKOIソーラン祭りで
福島の大学生チームと出会った事などを切っ掛けに、
こちらから彼らと接点を持つ事を働きかけました。
そして7月に郡山に出掛けて、学生チームの代表3人と
話をする機会を得ることになったわけです。
その時の話はブログの過去記事に書いていますが
郡山に出掛けるにあたり、何か話題性のある物、
お互いがより親しくなる切っ掛け作りが出来るものとして
鮒寿司を持って行きました。
多分、鮒寿司を食べるのは初めてだろうし、
もしかすると、こんなエグいもの!と
返って心が遠ざかってしまうリスクもありました。
しかし、心の交流は先ずは共に食う事、
それには特別な食べ物があった方がよいと勝手な信念を貫き、
また会食に使ったお店の好意もあって
持ち込んだ鮒寿司を盛り付けてもらえたりもして、
皆で鮒寿司を食う事になったのです。
そしたら、想像していた以上に彼らに喜んでもらえたんですね。
後から思えば、鮒寿司その物の味が受けたという事以上に、
彼らに気分的に嬉しい状態というのがあったのではないかと思います。
彼らの立場に立ってみれば、
わざわざ滋賀県から鮒寿司という未知の食べ物を持って
自分たちの話を聞きに人が訪ねてきたという事が、
嬉しくて味覚の基準を美味しい方へ振れたのではないかと
私は想像します。
(福島は孤立しているとの思いもあったようです)
どちらにしても私は喜んでもらおうと思って持って行った訳ですから
喜んでもらえればそれで満足でした。
さて、具体的に顔の見える福島の学生さんと接点を持った私は
地元に帰って、祭りを通じての震災復興支援事業というものに
具体的な相手をイメージできるような企画を考えるように心がけました。
その結果については
必ずしも狙っていたほどの効果があったのかは疑問です。
むしろ、私が期待したほどの反応は起こせなかったように感じました。
相手の顔をイメージする、またはイメージできるように働きかける
というのはなかなか難しいなぁと実感しました。
今年は運悪く、台風や荒天が重なって
祭り開催まで3度も延期をしてしまいましたので
そんな事も影響したと思います。
でも折角の機会でしたので、会場に来たより多くの人々に
福島の人々の顔が思い浮かべられるような事業を、
また福島の学生YOSAKOIチームのメンバーには、
遠い滋賀からも彼らに向けられている眼差しがあるよと
思ってもらえるような事業をしかり形にしたかったなぁと
ちょっと残念に思っています。
もう今年も後二週間ほどとなりました。
自分の学生時代を思い出し、福島の学生さん達も
年末年始は色々と飲み会などがあるのではと思い、
よかったら話のネタに飲み会で鮒寿司でも摘む?
と、チームの代表に改めてメールをしました。
僕も含めて多くの子は日本酒大好きですよ。
福島県では鮒寿司をなかなか食べないものですから
送っていただけるのであればみんなも喜ぶと思います。
また、そういったお気持ちが何よりうれしいです。
と返信が来ました。
私は福島に鮒寿司を送りました。
・
<内部リンク>
podcast 79 福島の大学生と食べた鮒寿司
<外部リンク>
東日本大震災に係る義援金について
YOUTUBE 源種さんからのメッセージ
YOUTUBE あっぱれ祭り2011 義援金の印としてミサンガを
当日司会をして頂いたケイミーさんのブログ
あっぱれ祭り2011パンフの内、福島の記事.pdf (約10MB)