podcast 39 宮本輝「にぎやかな天地」に書かれた鮒鮓
2010年6月7日
(↓黄緑色の三角をクリックすると音声が流れます)
今回は宮本輝の小説「にぎやかな天地」の中で
話された鮒寿司などの発酵食品について話をしています。
ネット検索で鮒寿司に関する記事をさがしていたら
宮本輝の『にぎやかな天地』という本を見つけました。
主人公がある人物から発酵食品の豪華限定本の
編集、作成を依頼されて、、、という話を軸に
進んでいく物語です。
宮本輝独特の「悲しみが漂いつつ、幸せな感じのする」
人間描写も楽しめますが、単に鮒寿司とは何かを
知る本としてもとても優れていると思います。
乳酸菌の話、死後の動物の肉体の自己分解の話、
発酵と塩の話、などなど、大変分り易いです。
科学書のような理屈を説明するのではなく、
会話文の中で発酵について語られたりしますから
スーッと入っていき易いのでしょうね。
宮本輝の本は学生時代には好んで読みましたが
近年読んでおらず、十年ぶりくらいでした。
久々に読むと、良いですね~宮本輝。
この本を読むと、より発酵食品が愛おしくなります。
おススメの本です。