なれずし〜回転ずしへ」以外にもある日本のすしの系統
2010年1月17日
ある方から「おいかわずし」について聞かれたのですが
私は知りませんでした。それで、ネットで検索したところ
『聞き書 滋賀の食事』という本があり、沖島などで
さかんと記述があります。
地元の図書館の蔵書検索しますと、このシリーズが
置いてあるのが確認できます。
丁度、奥さんが図書館に出かけるという事なので
ついでに借りてきてもらうよう口頭で伝えて頼みました。
そしたら、この本を借りてきてくれました。
あ、違うと言いましたが
「なれずしについて調べてるんじゃないの?」と言われ
それもそうかと、パラパラめくってみることに。
面白そうな感じなので、そのまま読む事にしました。
本全国、ご飯と魚を組み合わせた料理は色んなのがありますね。
写真に出ている実演者がおばあさんばかりなのが気になります。
こういった郷土料理の後継者はいるのでしょうか、、、?
文字記録は大切ですが、やはり料理は体験して継承していくのが
大事かと思います。
「ふなずし」の項目でも塩加減や飯漬けする時期は
何月頃とか夏の土用の頃とかの記述がありますが、
それだけを律儀に守っても、結果間違いという事があり得るのです。
ですから、全国各地の郷土料理としての寿司料理に
写る実演者がおばあさんが多数だったのは心配ですね。
文字や画像の記録だけでなく、経験を通して守れるといいなぁ。
そんな事を思ってしまいました。
それから、おいかわすしについての記事もありました。
「近江八幡沖島 はいずし」
はい(おいかわ)3寸くらいのも用いるとあります。
漬ける期間は半月 〜一ヶ月。私は全然馴染みがありませんでした。
あゆ寿司と同じであっさり目の味でしょうか?
一度食べてみたい!うまそうな写真が掲載されています!
全国各地の寿司料理の紹介の後の解説ページには
すしの系統図が書かれていて、
なれずし→生なれ→浅なれ→早ずし→にぎり→生ずし→回転寿しの系統と
別に日本海側(北海道〜鳥取)で作られている、「いずし」の系統と
いうのが説明されてありました。
発酵に米以外に糀(こうじ)も使うらしいんですね。
日本海側の北海道から鳥取の広い範囲に分布していて
朝鮮半島の影響を受けているのではと書かれてあります。
改めて、日本の食文化の多様性を知りました。
以前金沢で「かぶらずし」を食べた事がありますが
そういえば、糀が使われているようななれずし料理でした。
それ以外にも、色んなすしの写真が掲載されて
「あ〜全部食べてみた〜い!!」と唸ってしまう本です。
実際に挑戦したいです。うむ、するゾ〜!
解説者の奥村彪生氏が海外との食文化交流で
ふなずしを「フィシュ・チーズ」と叫ぶヨーロッパの
人々の話や、「ちらしずし」などの「ばらずし」を
「ジャパイーズ・ライス・サラダ」と紹介したら
好評だったというエピソードを紹介しています。
日本にはまただま私の知らない宝の山が
埋まってあるのかもしれませんね。